家にいると、外からの視線が気になることはありませんか?
視線対策として柵や塀を作るのもいいけれど、無機質な感じがして少し物寂しいですよね。
そんな時は目隠し木を植えると家の周りが明るく華やかになりますよ!
木だと虫がつかないかしら?
枯葉の掃除とか手入れが大変じゃない?
視線対策に便利な目隠し木ですが、虫がつきそう、木の世話が大変といったイメージがありますよね。
オリーブ、キンモクセイ、シマトネリコの木はあまり虫がつかない上に、手入れが楽な常緑樹なので、目隠し木として最適です。
本記事では目隠し木には虫がつかない常緑樹がおすすめの理由と、人気のある3種類の木の説明をしています。
低木の目隠し木では、キンメツゲとシャリンバイの2種類をおすすめの常緑樹として紹介しています。
ぜひ参考にしてくださいね♪
目隠し木には虫がつかない常緑樹が最適!メリットは5つ
道路からの視線が気になる!という時に視線対策として植える木を、一般的に目隠し木と呼んでいます。
目隠し用の木は何でもいいの?
目隠し木として最適な木のポイントは以下の2点です。
- 虫がつきにくい木
- 1年中葉をつけている常緑樹
特に虫が苦手な人には、虫がつきにくいという条件はとても重要ですよね。
残念ながら全く虫がつかない木というものはないので、なるべく虫がつかない、落ち葉の少ない常緑樹を選びましょう。
1.なるべく虫がつかない木を選ぶ
虫の中には樹木を枯らしたり、土壌を汚染したりと悪影響を及ぼす害虫がいます。
せっかく植えた目隠し木がすぐに枯れてしまっては意味がありません。
木の健康を少しの手間で維持できるよう、虫がつきにくい木を選ぶことをおすすめします。
また、虫が繁殖して家の中に入り込むことや、近隣に虫の被害がいくという可能性があります。
トラブルを避けるためにも、目隠し木にはなるべく虫がつかない木を選びましょう。
キンモクセイや月桂樹など、花や葉の香りが強いものは、虫がつきにくい木として人気があります。
2.常緑樹を選び手入れを楽に
四季を通じて常に緑葉を保っている樹木を常緑樹といいます。
冬になると葉が落ちる落葉樹と違い、常緑樹は一年中緑の葉を茂らせているので、地面に落ちた葉の掃除が楽になります。
常に葉をつけていながらもお手入れが楽な常緑樹は、目隠し木として最適です。
オリーブやハイノキが常緑樹の中で人気があります。
目隠し木を植えることによって得られるメリットは5つあります。
- 自然な視線対策になる
- 目隠ししたい場所にピンポイントに置ける
- シンボルツリーとして、景観がよくなる
- 柵や壁では届かない場所をカバーできる
- 柵を作るよりもコストダウンになる
目隠し木は柵や壁で囲うより圧迫感がなく、自然の魅力で景観がよくなりますよ。
目隠し木のおすすめは3種類!剪定で景観を美しく!
目隠し木は1本だけでも違和感なく景観に溶け込み、通行人の視線を逸らしてくれますが…
柵や壁と違って、木だと虫がつきやすそう
木には虫がつくというイメージがあり、虫が苦手な方は目隠し木を植えることに抵抗がありますよね。
虫がつかない木はありませんが、虫がつきにくい木を選ぶことができますよ。
あまり虫がつかないのは良いけれど、手入れが大変そうだわ
目隠し木には手入れが必要ですが、剪定(せんてい)するだけでも木は健康に育ちます。
樹木の枝を切って形を整えること、風通しをよくすること。剪定することで得られるメリットは主に5つ。
- 全体のバランスを整えられ、見た目が美しくなる
- 不要な枝を落とすことで、木が効率よく栄養を吸い上げられるようになる
- 古い枝を落とすことで、新しい枝が生えやすくなる
- 病気になった枝や葉を取り除くことで、木の健康を保つ
- 木の内側を風通しよく、日差しが当たるようにすることで、病害虫の繁殖を予防する
目隠し木の中でもオリーブ、キンモクセイ、シマトネリコの3種類は、あまり虫がつかない上に常緑樹なので人気があります。
この3種類の木は手入れも楽なのでおすすめです!どのような木なのか剪定時期と併せてご紹介します。
【オリーブ】葉や実に虫が嫌がる成分を含む
オリーブの木は虫が嫌がる成分「オレウロペイン」が葉や実に含まれているため、虫がつきにくい常緑樹です。
また、黄緑色のオリーブの実は料理に使えるため、オリーブの木はとても人気があります。
属性 | モクセイ科オリーブ属の常緑高木 |
特徴 | 葉の表面は光沢のある緑、裏面は白い細毛が密生している |
開花 | 初夏に白色の小さな花をつける |
剪定の時期 | 2~3月頃 |
オリーブの光沢のある葉は、日が当たると銀色に輝き美しく見えます。
景観が美しくなるというメリットもあるので、目隠し木としておすすめです。
剪定のタイミングは、生長が停滞し寒さがゆるみ始める2~3月頃が良いでしょう。
【キンモクセイ】甘い香りが害虫を寄せ付けない
キンモクセイは日本三大香木の1つで、強い甘い香りを放つ花は虫を寄せ付けない効果をもつ常緑樹です。
香りの強い花をつける3つの木のこと
- ジンチョウゲ(春)
- クチナシ(夏)
- キンモクセイ(秋)
日本に古くからあるように思えますが、キンモクイの原産は中国で、江戸時代に日本に渡来したと言われています。
属性 | モクセイ科モクセイ属の常緑小高木 |
特徴 | 強い甘い香りを放つ花をつける |
開花 | 9月下旬~10月中旬(オレンジ色の小さな花) |
剪定の時期 | 3月~4月上旬(花が咲き終わった11月でも良し) |
キンモクセイが花をつける期間は1週間と短く、雨が降るとすぐに散ってしまいます。
開花期間が短いキンモクセイですが、鮮やかなオレンジ色の花と甘い香りはその場を華やかにしてくれます。
あまり虫がつかない、景観をよくする目隠し木としてキンモクセイもおすすめです。
キンモクセイの剪定のタイミングは生長が遅くなる3~4月。
夏に剪定すると花芽を切って花が咲かなくなる恐れがあるので、7月~8月は避けましょう。
【シマトネリコ】害虫に強いものの剪定が必要
シマトネリコは害虫に強く、丈夫で育てやすいので目隠し木におすすめです。
しかし、虫に強いからと安心して手入れせずにいたら、害虫がついてしまった!という話もよく聞きます。
どんな木にも手入れは必要であり、常緑樹であるシマトネリコも例外ではありません。
属性 | モクセイ科トネリコ属の常緑高木 |
特徴 | 寒さに弱いが、暑さや乾燥に強い |
花 | 枝先に白い小さな花をつける |
剪定の時期 | 3月~4月が最適(成長が早いため、気になれば真夏と真冬を避けて剪定) |
シマトネリコの花は環境や肥料によって花が咲かなくなることや、植えてから数年は咲かないことがあります。
毎年必ず花が咲く訳ではないので、花が見たい方は気長に見守りましょう!
シマトネリコに花が咲いたときはキンモクセイと同じく、甘い香りがします。
モクセイ科の植物は花が香りを放つものが多く、よく園芸や香料に使用されます。
目隠し木は低木で生垣作り!効果と人気の2種類を紹介
目隠し木は鉢植えや庭に植えるのもいいですが、低木を家の周りに植えて生垣をつくるのもおすすめです。
隣接した住居や道路と居住地の境界線代わりや、目隠し木として植えた木のこと。
家の雰囲気に合った自然の演出や防音、防風などの効果もある。
生垣は季節ごとにきれいな花や実をつけ、自然の魅力を感じることができます。
高木の生垣もつくることはできますが、木に高さがあると手入れが大変です。
柵や塀と違い生垣には定期的な手入れが必要なので、生垣には低木を使うことをおすすめします。
また、一見大変そうな生垣づくりですが、植える低木の種類によって管理に手間がかからないものがあります。
ここでは生垣の詳しい効果と、手入れが楽な低木のキンメツゲとシャリンバイの2つをご紹介します。
【キンメツゲ】金色の新芽をもつ
小さな葉と枝が生えた常緑低木です。植えると密度のある生垣になり、目隠し木として人気があります。
属性 | モチノキ科モチノキ属(常緑低木) |
特徴 | 春に金色に輝くような新芽が芽吹く |
開花 | 5~6月(黄色の花) |
剪定時期 | 6月(気になるなら9月にも) |
キンメツゲ(金目柘植)は名前の通り、金色に見える色鮮やかな新芽をつけることが特徴です。
木の整形がしやすいので、トピアリー(植物を使った造形物)としても使われます。
剪定の時期は、新芽の生長が落ち着く6月が最適です。
夏の間に枝が伸びるので、形成を整えたい場合は9月に刈り込みましょう。
【シャリンバイ】樹皮、実、枝は染色の材料に
シャリンバイ(車輪梅)の由来は小枝が「車輪」のように伸び、花が「梅」に似ていることから名づけられました。
奄美大島の伝統工芸「大島紬」には、シャリンバイの樹皮が使われています。
また、奄美大島ではシャリンバイではなく、テーチ木と呼ばれています。
属性 | バラ科シャリンバイ属(常緑低木) |
特徴 | 枝が密集しており、非常に丈夫 |
開花期 | 5~6月(白色の小さい花) |
剪定時期 | 6月 |
大気汚染に強く、夏の暑さや潮風にも強く、道路脇の植え込みに使用されることが多い常緑低木です。
秋にはブルーベリーのような実をつけ、食べることはできますが、味は食用には向きません。
シャリンバイの実や枝は染め物の材料になり、キレイな薄紫色に染め上がります。
剪定の時期は、花が咲き終わったあとの6月が最適です。
目隠しだけじゃない!3つの役割をもつ低木の生垣
低木は人が立った時に目線の少し上までの高さがあれば、十分目隠し木としての効果があり、他にも様々な役割をはたしてくれます。
- 道路と居住地の境目を分かりやすくする
- 和風や洋風といった雰囲気に合わせられる
- 騒音、強風などから家を守る
低木の生垣をつくると得られる3つの役割を、それぞれ詳しくみていきましょう。
1.道路と居住地の境目を分かりやすくする
隣接した家や道路と居住地の仕切りに生垣をつくることによって境目が分かりやすくなります。
柵や塀と違い風通しもよく自然に視界を遮ってくれるので、圧迫感がありません。
花や緑があると、家全体がやわらかい雰囲気になります。
2.和風や洋風といった雰囲気に合わせられる
低木には様々な種類があり、和風や洋風の雰囲気になるものもあります。
家の雰囲気に合った低木を選ぶことにより、家全体に統一感がでます。
また、低木の中には花や実をつける種類があり、季節ごとの変化を楽しませてくれます。
いい香りがする花をつける低木を選ぶのもいいですね。
3.防音、防風になる
低木の生垣を家の周りにつくると、外からの騒音や強風を和らげてくれます。
生垣に使われる低木は土にしっかりと根付くので、強風でも倒れにくくなっています。
海の近くに家がある場合は、潮風から守る防潮効果も期待できます。
手間をかけない!低木には4つのポイントを重視
低木にはたくさんの種類があり、それぞれ特徴が違います。
低木の目隠し木を選ぶにあたって、以下の4点に当てはまる木が最適だと言えます。
- 成長スピードが遅い(剪定の回数が少ない)
- 虫がつきにくい(消毒や治療の手間がかからない)
- 乾燥に強い(水やりの手間を省く)
- 常緑樹である(枯葉が少なく掃除がしやすい)
1.成長スピードが遅い
枝が伸びすぎると景観が悪くなったり、通行の邪魔や隣接する家の迷惑になったりします。
なるべく剪定の回数を減らせるように成長スピードが緩やかな低木を選びましょう。
2.虫がつきにくい
生垣に害虫がつくと、生垣の全ての木が枯れてしまう恐れがあります。
また、周辺の植物や土壌に悪影響を及ぼす可能性も!できるだけ虫がつきにくい低木を選びましょう。
3.乾燥に強い
生垣は基本的には自然の雨だけで育ち、日常的な水やりは必要ありません。
しかし、中には乾燥に弱い低木もあるので、なるべく乾燥に強い低木を選びましょう。
4.常緑樹である
生垣は目隠し木としての効果がないと意味がないので、一年中葉をつけた常緑樹を選びましょう。
常緑樹は枯葉が少ないので、掃除がとても楽になりますよ。
まとめ
- 目隠し木には視線対策、ピンポイントで設置できる、景観がよくなる、高所も隠せる、コストダウンになるというメリットが5つある
- 目隠し木としての最適な条件はあまり虫がつかない常緑樹であること
- 虫が全くつかない木はないし、木には手入れが必要だが、剪定するだけでも木の健康が保たれる
- 目隠し木として、オリーブ、キンモクセイ、シマトネリコの3種類が虫がつきにくく、常緑樹なのでおすすめ
- 低木の生垣は目隠しだけでなく、道路と居住地の仕切りや家の雰囲気づくり、家の防災に役立つ
- 低木では成長が遅い、虫がつきにくい、乾燥に強い、常緑樹であるキンメツゲとシャリンバイがおすすめ
目隠し木を植えることによって、外からの視線によるストレスが軽減します。
四季を感じられる木は、私たちを目で楽しませてくれるでしょう。
家の周りがちょっと寂しいなと感じた時は、ぜひ木を植えてみてください。
自然の魅力で家が華やかになり、気持ちも明るくなりますよ。