新鮮な魚を手に入れたので気合い入れてさばこうと、出刃包丁を引っ張り出したら…。
錆びていてすぐに使えない。どうしよう!
せっかく和包丁を持っていても、使えなければもったいないですね。
鋼(はがね)の包丁は、ステンレスの包丁に比べて切れ味は良いですが、錆びやすいのが難点です。
包丁の錆びは、正しい保管方法を守れば予防することができます!
包丁は使用後すぐに汚れを落とし、しっかり乾燥させましょう。
また、保管の際は黒錆び加工や油を塗って紙の包丁ケースに包むことで、錆びを予防できます。
この記事では、包丁の正しい保管方法と家でも出来る黒錆び加工の方法に加えて、紙の包丁ケースの作り方をご紹介します!
錆びてしまった包丁の錆び落とし方法もご紹介します。
包丁の保管方法は乾かすことが肝心!黒錆び加工も紹介
包丁の保管方法のポイントは4つです!
- しっかり汚れを落とす。
- しっかり乾かす。
- 油でコーティングする。
- 長期間保管するときは紙に包む。
錆びを予防するためには、とにかく包丁に水分を残さないようにすることが肝心です!
包丁に自然と発生する錆びのほとんどは「赤錆び」と呼ばれるものです。
実は、赤錆びを予防してくれる「黒錆び」という錆びがあります。
ここでは、包丁の保管方法と家でも試せる黒錆び加工の方法をご紹介します!
包丁の保管方法をポイント4つで紹介
まずは保管したい包丁と、保管に必要な物を準備しましょう!
- 包丁
- 食器用洗剤
- 熱湯
- 油(植物性油または刃物用油)
- 乾いた布
- 包丁の保管方法
-
準備が完了したら、4STEPで包丁の保管方法をご紹介していきます。
STEP包丁を食器用洗剤で綺麗に洗う。
STEP包丁に熱湯を掛けて、表面を拭き、しっかり乾燥させる。
STEP油(植物性油または刃物用油)で、表面をコーティングする。
STEP長期間使用しない場合は、紙ケースで包み保管する。
黒錆びについてと、詳しい方法はこちらをご覧ください! - おすすめの刃物用油
-
包丁の表面を油でコーティングすることで、金属と酸素の反応を防止することができ、錆びにくくなります!
サラダ油などの植物性油でも効果がありますが、本格的にケアするのであれば専用の油を使用する方法をおすすめします。錆止め用の椿油引用 Amazon
ポチップ刃物や工具のお手入れや錆止め用の専用油です。
伸びが良く少量でコーティングでき、包丁だけでなくはさみやバリカンにも使えます。
和包丁を黒錆び加工!お酢と紅茶に浸けるだけ
赤錆びがある場合は、まず赤錆びを落としましょう。「包丁の保管による錆びの落とし方」をご覧ください!
- 和包丁
- お酢 150mL
- 濃いめに入れた紅茶 600mL
- 乾いた布
- 黒錆び加工
-
STEP
お酢150mLと濃いめに入れた紅茶600mLを混ぜて、漬け込み液を作る。
量を調節するときは、お酢1:紅茶4とします。STEP包丁を漬けて泡が発生するのを待つ。泡が出る=包丁が反応して錆が出来始めている証拠です。
STEP包丁を漬けて半日ほど置く。
STEP流水でしっかりと洗い流し、しっかりと乾かす。
黒錆び加工した和包丁は渋くて、さらにかっこいい!
黒錆びは包丁を守ってくれる!
包丁に発生する錆びは主に「赤錆び」と「黒錆び」があり、赤錆びはすぐに落とす必要があります。
引用 株式会社マサヒロ
引用 堺一文字光秀
黒錆びは「酸化被膜」と呼ばれるもので、金属の表面に膜ができると、その内部は酸化しにくくなります。
実は、ステンレスが錆びにくいのは、酸化被膜が出来やすく強いからなのです。
ステンレスの酸化被膜は非常に薄く、無色透明なので肉眼では見えません。
包丁が錆びるのは酸素と水で鉄が酸化するため
和包丁の錆びは、空気中の酸素と水により鉄が酸化(腐食)することで発生します。
鋼(はがね)に含まれる鉄の原料「鉄鉱石」に含まれている鉄は、もともと「酸化鉄」として存在しています。
錆びるとは、金属が自然な状態、一番安定する状態に戻ろうとしているということなんです。
また、包丁の表面が汚れていると酸性になり、錆びを促進させてしまいます。
ステンレスの包丁は鋼の包丁より錆びにくいですが、錆びないわけではありません!
包丁を保管する紙ケースの作り方!錆予防には新聞紙
包丁を長期保管するときは、紙の包丁ケースに入れると保管中の錆びを予防できます!
包丁ケースに使用する紙は、新聞紙をおすすめします。
それでは、新聞紙で作る包丁ケースの作り方を解説します。
新聞紙を1枚用意して、1/4に折りたたみます。
新聞紙を包丁の鞘の2倍の幅、長さはプラス10㎝のサイズにカットします。
新聞紙の下の部分を斜めに折り、包丁の顎が少しはみ出るくらいにして置きます。
包丁の背と刃に合わせて、新聞紙を折ります。
刃先付近と新聞紙にまだ余裕があるので、刃先側と背側をそれぞれ表と裏に折り込みます。
最後に残った先っぽの新聞紙をねじって完成です。
包丁の保管による錆びの落とし方3つ!錆び予防にもなる
金属の包丁が錆びるのは仕方のないことです。
ましてや、長い間保管していた和包丁が錆びていた…なんてことはあるあるですよね。
食材を切るための包丁が錆びていては、衛生面も切れ味もよくないので、しっかり錆びを落としてから使いましょう。
包丁に錆びが残っていると、保管中に錆びが広がりやすくなるので注意が必要です!
ここではクレンザー・サンドペーパー・錆び取り消しゴムを用いた、包丁の錆び落とし方法をご紹介します。
あくまでも、磨けば取れる程度の錆びを対象とした方法です。
- こするときに刃で手を切らないよう気を付ける。
- 刃を直接磨かない。(切れ味が悪くなってしまう)
- 深い錆びは磨いても取れない。
- 最後は水分を拭き取り、保管前にしっかり乾かす。
【クレンザー】手軽に実践できる
クレンザーによる錆び落としはしつこい錆びを落とすのは難しいですが、とっても簡単な方法です!
- 包丁
- クレンザー(ハイホームやジフなど)
- スポンジや布(磨く用)
- タオル(包丁の下に敷く用)
- クレンザーを使った包丁の錆び落とし方法
-
STEP
スポンジや布にクレンザーを付ける。
STEP錆びの部分を磨く。
STEPクレンザーをしっかり洗い流す。
【サンドペーパー】耐水の60番を使用
耐水のサンドペーパーを用意するだけで出来る錆び落とし方法です!
- 包丁
- サンドペーパー(耐水・60番)
- タオル(包丁の下に敷く用)
- 任意:磨き上げる場合は、サンドペーパー120番・240番
- サンドペーパーを使った包丁の錆び落とし方法
-
STEP
包丁を濡らして60番で錆びを落とす。
STEP磨き上げたい場合は、倍の番手を目安に目が細かいサンドペーパーを使い繰り返します。
例:60番→120番→240番STEP水でしっかり洗い流す。
【錆び取り消しゴム】頑固な錆び落とし
錆びが頑固や広範囲の場合には、錆び取り消しゴムを使うことをおすすめします。
- 包丁
- 錆び取り消しゴム(中目程度)
- タオル(包丁の下に敷く用)
- 錆び取り消しゴムを使った包丁の錆び落とし方法
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STEP
錆び取り消しゴムを水で濡らしながら、包丁の錆びを擦り落とす。
STEP磨き上げたい場合は「細目」の消しゴムを使って磨く。
STEP水でしっかり洗い流す。
引用 Amazon
錆び取り消しゴム、その名も「サビトール」。中目のほかに荒目・細目があります。
包丁はもちろんシンクなどちょっとした錆びも、気が付いたときにすぐ落とせるのでとっても便利です!
まとめ
- 包丁は使用後すぐに洗いしっかり乾燥、サラダ油や刃物用油を塗って、新聞紙のケースに入れて保管する。
- 包丁の赤錆びはすぐに落とす、黒錆びは膜となり包丁を守ってくれる。
- 包丁の黒錆び加工は、お酢と紅茶を使って家でも出来る。
- 紙包丁ケースには、新聞紙を使うと印字に使われている油が包丁の錆びを予防してくれる。
- 包丁の錆びは、クレンザー・サンドペーパー(耐水・60番)・錆び取り消しゴムを使って磨いて落とす。
- 錆び取り消しゴムは包丁の錆びを落とすだけでなく、シンクや鍋底の焦げ落としにも使えて便利。
料理をするためには必ず使用する包丁ですので、錆びのせいで切れ味を落とすことのないように正しく保管しましょう。