書類などに住所を書く時、記入欄が「市区町村」と「町名番地」に分かれていて、書き方に迷った経験はありませんか?
あれ?市区町村とはどこまで書くんだ?
私自身は「○○県○○市下平1-1」といった感じの市区町村に迷わない住所です。
ですが相手先の住所が長いときなど、迷うことが多くあります。
区切りはどこ?
市区町村の欄へどこまで書けばいいの?
実は、東京23区や、大阪・名古屋などの政令指定都市など、どんな住所でも、住所内の1つの漢字に注目するだけで大丈夫!
この記事さえ読んで頂ければ、もう迷うことはありません!
記事の中では、そもそも「市区町村とは?」という定義もご説明しています。
また、長い住所の場合に、どこまで省けるかも紹介しているので参考になれば幸いです。
市区町村はどこまで書く?4つの漢字が区切りのポイ
人生において住所を記入する場面は多々あります。
住所記入欄が市区町村と町名番地に分かれていた場合、記入するのに戸惑った事はありませんか?
地方では比較的簡単な住所が多いですね。
しかし都市部など住宅が多い地域では住所がとんでもなく長くなってしまいます。
1つの住所の中に「市区町村」の漢字が2つも3つも出てくることも。
そんな時でも迷わない書き方をご紹介します!
「市区町村」のどれか1つが出てくる所までが一区切り
どこで区切るのか迷ってしまう住所の書き方、実はこの「市区町村」の4つの漢字をポイントに見れば簡単なんです!
自分の住所を都道府県から書いた時、次に「市区町村」の内どれか1つの漢字が出てくる所までを書く。
これが迷わずに記入出来るポイントです!
文だけでは分かりづらいので、例に沿ってみてみましょう。
愛知県 名古屋市 中区 富士見町 1-1
こちらの住所は市区町村の内、3つも漢字が出てきますね。
このように市、区、町がいくつも出てきてしまうと、市区町村の欄にどこまで書けばいいのか迷ってしまいます。
では先程ご説明したポイントでみてみましょう!
「名古屋市」の「市」が1番先に登場するので、市区町村の欄へ記入するのは「名古屋市」となりますね。
そして残りの「中区富士見町」が町名であり、「1-1」など数字の部分が番地となります。
まとめると、以下の例のようになります。
都道府県 | 愛知県 |
市区町村 | 名古屋市 |
町名 | 中区富士見町 |
番地 | 1-1 |
町名番地の「町名」がない時は市区町村欄へ町名までを書く
ここで1つ注意したいのが、記載する書類によって「市区町村」の次が「番地」しかない時です。
町名を書くところがない!
と、こちらも迷ってしまう原因の1つ。
町名番地に町名がない時は「市区町村」の欄に、町名までを記入しましょう。
例で言うと、「名古屋市中区富士見町」までを市区町村欄へ記入するという事です。
都道府県 | 愛知県 |
市区町村 | 名古屋市中区富士見町 |
番地 | 1-1 |
これはあくまでも次の記入欄が「番地」しかない時なので気をつけたいところですね。
「市区町村」の正確な定義とは?独立した自治体を示す
本当にこれで合ってるの?
一つの漢字に注目!とお伝えしてきましたが、ちょっと不安に思う方もいるかもしれません。
ここからは「市区町村」についてご説明したいと思います。
市区町村は、法律で定めた地方公共団体の最小単位を指します。
これらは、市長や町村長、議会議員を公的選挙で選出し、地域の運営を行う地方公共団体です。
独立した自治体であり、市役所、区役所、町役場、村役場が設置され、市長や村長が自治体の運営を行っています。
「市区町村」とは、日本の地方自治体の基本単位で、法律によって定められた区分です。
例えば、愛知県には名古屋市や豊橋市などがあり、これらは「市区町村」の「市」に該当します。
一方で、○郡○町や○郡○村は「市区町村」の「町村」にあたります。
市区町村=住まいの独立した自治体を記入する。
つまり、あなたが住む地域の市役所名や役場名についているのが、あなたが書く市町村名になります。
当たり前の事すぎて人に聞くのも恥ずかしかった私は、間違えた書類が戻ってきてしまう事もありました。
今はどんな書類でも迷わず書けているので訂正する手間なども省けました!
大阪や名古屋など政令指定都市は○○市までを記入する
ここまで見てきたのは、非政令指定都市に関する表記のルールです。
それでは、政令指定都市の場合はどのように記載するかを確認していきましょう。
人口50万人以上を有し、都市としての機能を備えた20都市を指します。
これらの都市では、「行政区」と呼ばれる区制を採用しており、市内には複数の行政区が存在します。
しかし、これらの行政区は独立した自治体ではありません。
地方在住の私は、恥ずかしながらどこの「区」も全て同じものだと思っていました。
ところが東京都にある「区」と、それ以外の都道府県に存在する「区」は別物なんです。
通常どこの地域も市役所や区役所などは1つしかないと思います。
うちの地域は市役所も区役所もあるけど?
その場合市区町村はどこまで書くの?
先程の記事を読まれてこう思われた方がいるのでは!
「政令指定都市」として認定されている全国20市には、市役所の他に区役所も設置されています。
そんな政令指定都市にお住まいの方も、1番先にお話したポイントで区切って記入すれば大丈夫!
「市区町村の漢字が1つ出る部分までを記入する」
2つの例をあげてみます。
- 京都府 京都市 北区 紫野東御所田町
- 神奈川県 川崎市 川崎区 宮本町
上記の場合、市区町村の欄へ記入するのは「京都市」と「川崎市」となります。
【京都府の例】
都道府県 | 京都府 |
市区町村 | 京都市 |
町名 | 北区 紫野東御所田町 |
市区町村=住まいの独立した自治体を書くと説明しましたが、行政区は独立した自治体では無いので、市区町村欄に行政区は記入しません。
円滑な自治運営、住民の利便性の為に区役所が設置されていますが、行政区は市の下部組織であり独立していないのです。
万が一、市区町村の次の欄が「番地」しかない場合は、行政区名と町名も市区町村の欄へ書きましょう!
ちなみに郵便事業会社などの支店は、行政区単位で置かれているようです。
郵便物宛先としての市区町村の記載は行政区までを含めるなど、自己判断で記入する内容を分けていきましょう。
〇〇郡〇〇村などは郡も含めて書く
町や村にお住まいの方々の住所には「〇〇郡」とつくことがありますね。
ちなみに私が住む地域も、住所自体に「郡」はないものの、県内を分ける時に〇〇郡と言われています。
例はこちら。
長野県 木曽郡 南木曽町 大字読書
「郡」とつく場合も、やはり「市区町村」の内どれか1つの漢字が出てくるところまでを記入していきます。
これを例に当てはめると「木曽郡南木曽町」が市区町村欄へ記入する部分となりますね。
都道府県 | 長野県 |
市区町村 | 木曽郡南木曽町 |
町名 | 大字読書 |
「郡」は町村がある区域を分ける1つの単位としてつけられています。
現在の市区町村は小さな村や町が合併して今の形となりました。
例にある町名「読書」の前につく「大字」も、郡と同じく区分けの為につけられたとされています。
このように、市区町村の区分は地域の自治体構造を反映しており、それぞれの地域での運営やサービスの提供に重要な役割を果たしています。
住所を記載する際には、これらの区分を正しく理解し、適切に記入することが求められます。
市区町村は東京都23区も変わらない!都内地域ごと紹介
先の記事でお話した通り、政令指定都市の区も東京の区も同じだと思っていた私。
しっかりポイントを抑えて理解しなければ、恥をかいてしまうところでした(笑)
実は現在東京23区だけ「特別区」に指定されています。
東京23区の特別区は都が管轄し、市に準ずる独立した自治体なのが特徴です。
政令指定都市の行政区は独立していませんが、東京の特別区は独立した区なのです。
東京都の特別区である23区は○○区を記入する
東京都の23区は特別区として扱われ、政令指定都市の行政区とは異なり、市町村に準ずる基礎自治体です。
このため、東京都の特別区においては、「市区町村」の欄には区の名前を記載します。
1つ目の例を見てみましょう。
東京都 渋谷区 宇田川町 1-1
これをポイントに当てはめてみると、東京都の次に出てくる漢字は「区」です。
市区町村欄へ記入するのは「渋谷区」となるわけですね。
都道府県 | 東京都 |
市区町村 | 渋谷区 |
町名 | 宇田川町 |
番地 | 1-1 |
東京23区は独立した特別区なので市区町村欄には区名を記入することになります。
例は後に「宇田川町」と続きますが、こちらは町名という事になりますね。
東京23区以外の市町村は他の都道府県と同じ
東京には23区以外にも市町村がたくさんあります。
- 東京都 調布市 小島町
- 東京都 西多摩郡 奥多摩町 氷川
こちらの例ではどこまでを市区町村に書くのか?
東京都の次に「市区町村」のどれか1つの漢字が出てくる部分までなので「調布市」と「西多摩郡奥多摩町」を書くことになります。
都道府県 | 東京都 |
市区町村 | 調布市 |
町名 | 小島町 |
都道府県 | 東京都 |
市区町村 | 西多摩郡奥多摩町 |
町名 | 氷川 |
このように左から最初に出てくる漢字を目安にするやり方なら、どんな時でも迷いませんね!
市区町村や住所を記入する時省略可能?注意点など紹介
ところで住所を記入する際
長すぎていちいち書くのが面倒!
都道府県名と市区町村名が同じ
など、書く事自体を省略したい時ってありますよね。
そんな時はどこまで省略していいのか、注意点などをご紹介します!
郵便番号を活用する
どこの住所にも付随される郵便番号。
7桁の数字によって都道府県、市区町村ごとの区分けを示します。
一昔前は5桁だったのをご存知ですか?
7桁になった事で更に細かく区分けが可能となりました。
重要でない書類や自治体で使用する書類ならば、郵便番号と町名以降の記入で済みそうです。
東京都葛飾区を例に見てみます。
- 125-0053 東京都葛飾区鎌倉
- 125-0061 東京都葛飾区亀有
このように町名までを特定出来る仕組みになっていますね!
ですがくれぐれも書く際に郵便番号を間違えない様気を付けたいところですね。
それから、郵便物や荷物など確実に受け取りたい時は省略せずにきちんと記入する事が大切です!
ちなみに私はアンケートなど大した事ない用紙にも記入欄があると、つい郵便番号や住所を書いてしまいます。
個人情報特定の恐れがあるので、住所を記入する際の自己判断も大切ですね。
字や大字など市区町村と町名の間にあるものは省略できる
市区町村と町名の間に「字(あざ)」「大字(おおあざ)」と呼ばれる漢字をたまに見ますよね。
この「字」や「大字」などは、省略して書いても大丈夫です!
これは昔、複数の村と村が合併した際
小さな村をどう呼ぼう?
となり、小さな村々を「字(あざ)」と呼ぶようになったそうです。
更に「字(あざ)」がたくさん集まったものを「大字(おおあざ)」とされました。
区分けの為につけられたものなので、省略しても町名番地をきちんと書けば大丈夫なのです!
住所には実にさまざまな種類があるのですね。
相手の住所もですが、自分の家の住所が長い場合もありますよね。
自宅の住所が長い方に私がおすすめしたいのは、住所スタンプの作成♪
書類や郵便物の住所欄にポンと押すだけ!
何度も長い住所を書く手間や時間から解放されるのは、本当に嬉しいものです…!
公的な書類や契約書類は省略せずに書く
大切な書類へ記入する時は特に気を付けたいですよね。
公的な書類や銀行と借入契約を行う書類の時などは住民票通りの記載を求められる時があります。
なのでまずは自分の住民票の住所をきちんと把握しておく、これが大切だと思います。
住民票の住所をきちんと把握して、契約書類などは省略せずに住民票通りに記載しましょう。
うろ覚えだった私は「6-10番地」と記載したら正しくは「6番地10」だった為書き直した事がありました。
また、住所を記入する際「本籍」を求められるケースもあります。
本籍の調べ方はいくつかありますが、住民票取得時に「本籍・筆頭者の記載を要する」欄へチェックをつける事で調べる事が可能です。
住所を確認する際、一緒に調べておくのも良いかもしれませんね。
建物名や番地は正しく記入をする
アパートやマンションは最近スタイリッシュな名前が増えてきましたが、その分長すぎて記入するたび面倒ですよね。
ですがどんなに面倒でも建物名と番地を省略すると郵便物が届かないなど、書類記載不備で書き直すハメになってしまいます。
建物名や番地は必ず正しく記入しましょう。
以前ある企業先へ郵便物を送った際、番地を間違えて送ってしまった事がありました。
番地以外の宛先や住所は合っていたのですが、案の定郵便物は手元へ帰ってくる事態に。
どんなに大きめな企業宛だろうと、個人宛だろうと
間違えて書くのはダメだな
と痛感しました。
あなたも書き間違えにはくれぐれもお気を付け下さい!
まとめ
- 住所の中で「市区町村」の漢字どれか1つが出る所までを市区町村の欄へ書く
- 次の欄が「番地」しかない場合は区名や町名も市町村の欄へ書く
- 郵便番号で都道府県から町名までを示す事が出来る
- 公的書類、契約書類は省略せずにきちんと書く
- 建物名や番地は省略せずに正しく記入する
今回は市区町村を書く時はどこまでを書けばいいのか、住所の特徴ごとに紹介させて頂きました。
このように覚えておけば、日本全国どこに住んでいても、どこまで書くか迷う事はありません。
また、確実に郵便物を受け取りたい時などは省略せずに住所を記入しましょう。
契約書類などは、住民票通りに記載するよう心がけることも大切です。
これからは記載不備による書き直しに恐れる事なくガンガン記載していきましょう!