あなたは、使いかけ電池をどのように保管していますか?
電池は私たちの生活に必要不可欠なので、未使用の電池や使いかけ電池を保管する機会は多くありますよね。
あなたのご家庭にも使いかけ電池があるのではないでしょうか?
とりあえずしまってあるけど…。
実は、使いかけ電池の保管方法を間違えると大変なことになります!
- 液漏れ
- 発熱
- 発火
使いかけ電池には化学物質が入っており、失明や火傷の原因にもなるため、正しい保管方法が重要です。
本記事では、使いかけ電池を含めた電池の正しい保管方法や電池を扱う際の注意点を解説していきます。
電池が液漏れした際の対処法や保管に便利なグッズも紹介していきますよ!
身近な電池だからこそ、その危険性を知って、保管方法をマスターしましょう!
使いかけ電池は保管方法が重要!注意すべきポイント4つ
あなたは、使いかけ電池を保管する時、どのようなことに気を付けていますか?
特になにも…。
使いかけ電池の保管方法を気にしている人は結構少ないですよね。
実は、使いかけ電池の保管方法を誤ると、液漏れや発火の危険性があるんです!
電池は化学物質が入っており、意外とデリケート。電池を保管する際は、しっかりとポイントを抑えましょう。
保管方法のポイントは以下の4つ!
ポイント | 危険性 |
---|---|
①保管温度は10~25℃ | 電池の寿命短縮 液漏れ |
②金属類と一緒に保管しない | ショートによる 発熱、液漏れ、破裂 |
③未使用の電池と一緒に保管しない | 液漏れ |
④テープなどで絶縁する | 発火、破裂 |
使いかけ電池について、保管方法のポイント4つと液漏れした際の対処法や正しい電池の使い方をご紹介していきます。
【ポイント1】保管温度は10~25℃が適温
電池の保管は、10~25℃が適温であり、35℃以上は危険です。
暑い場所で電池を保管すると、電池の寿命が短くなるだけでなく、液漏れを起こす恐れがあります。
冷蔵庫なら涼しくてよさそう!
電池を冷蔵庫で保管するのは、間違った保管方法なのです!
冷蔵庫で保管すると、電池を取り出した時に結露が発生しサビの原因になるため、冷蔵庫での保管はしないようにしましょう。
【ポイント2】金属類と一緒に保管しない
電池を金属類と一緒に保管しないようにしましょう。
電池は金属類(ネックレス、鍵、コイン等)と一緒に保管すると、ショートして発熱、液漏れ、破裂の危険があります。
未使用の電池、使いかけ電池に関わらず、電池は金属類と分けて保管しましょう。
【ポイント3】未使用の電池を一緒に保管しない
使いかけ電池と未使用の電池は一緒に保管しないようにしましょう。
未使用の電池と使いかけ電池を一緒にすると、液漏れを起こす恐れがあります。
使いかけ電池と未使用の電池が混在しないように、しっかりと区別して保管しましょう。
【ポイント4】テープを貼って絶縁する
使いかけ電池を保管する際は、電極をセロハンテープなどで覆って絶縁しましょう。
何もせずにそのまま保管してしまうと、発火や破裂の恐れがあります。
詳しくは、後述の「使いかけ電池の保管にテープを活用!絶縁で事故を防止!」で解説しています。
【液漏れ】素手はNG!正しい対処法や掃除法を紹介
使いかけ電池の保管方法をご紹介してきましたが、もしも液漏れしてしまった場合、片付ける時も注意が必要です!
電池の液漏れを素手で片付けるのはNG!!
アルカリ乾電池の白い液は、強いアルカリ性の電解液で、失明や化学火傷の危険性があります!
液漏れを片付ける時のために、以下の対処法を覚えておきましょう!
シチュエーション | 対処法 |
---|---|
目や皮膚に付いた場合 | すぐに大量の水で 洗い流して病院へ |
衣服に付いた場合 | すぐに大量の水で洗う |
家具や床に付いた場合 | ゴム手袋を付けて 優しくふき取る |
機器に付いた場合 | 湿らせたティッシュや 綿棒等で拭きとる |
電池が液漏れしてしまった時は、身体に付かないように十分注意して片付けましょう。
もしも漏れた液に触ってしまった時は、すぐに大量の水で洗い流すことが大切です。
【電池の正しい使い方】注意すべきポイント4つ!
電池には、保管時だけでなく、使用する際にも危険が潜んでいます。
電池を使用する際の危険性を知り、正しい使い方に気を付けましょう!
ポイント | 危険性 |
---|---|
①種類を統一する | 液漏れ |
②強い衝撃を与えない | 液漏れ、発熱、破裂 |
③機器に入れっぱなしにしない | 電池の消耗、液漏れ |
④使用推奨期限を確認 | ― |
電池を使用する際のポイント4つについて解説していきます。
①種類を統一する
電池を使用する際は、電池の種類を統一することが大切です。
アルカリ乾電池やマンガン乾電池などの異なる種類の電池、またはメーカーや銘柄が異なるものを混ぜて使用しないようにしましょう。
未使用の電池と使いかけの電池も混ぜて使用してはいけません。
どうして?
種類や使用期間の異なる電池を一緒に使うと液漏れの危険性があるのです!
②強い衝撃を与えない
電池は、高所から落下などの強い衝撃を与えることで変形して、液漏れ、発熱、破裂の危険性があります。
頑丈そうな電池ですが、注意して扱うようにしましょう!
③機器に入れっぱなしにしない
長く使用しない機器に電池を入れっぱなしにしていると、電池の消耗や液漏れの恐れがあります。
④使用推奨期限を確認
実は、電池には「使用推奨期限」という性能を発揮できる期限が定まっています。
使用推奨期限とは、食べ物でいう賞味期限のようなもの。
電池は使用推奨期限後でも使えますが、期限内の使用開始がおすすめです。
使いかけ電池の保管にテープを活用!絶縁で事故を防止!
使いかけ電池の保管方法に関して、「適温」「金属と一緒にしない」「異なる種類の電池を一緒にしない」というポイントを紹介しました。
さらに、使いかけ電池を「絶縁する」という大事なポイントがありましたね。
使いかけ電池は、保管時や捨てる際に絶縁する必要があるのです。
絶縁…。
絶縁というと難しそうに聞こえますが、方法は簡単です!
電池を絶縁する際は、電極にテープなどを貼り付けましょう!
引用 Panasonic
図のように、電池の両極端にセロハンテープなどを貼り付けるだけで簡単に絶縁できちゃうんです。
電池を絶縁しておくことで、ショートが起こらず、発火などの事故を防ぐことができます。
電池の絶縁には、セロハンテープ以外にもさまざまなものが使用可能!
電池の絶縁に使えるもの
- セロハンテープ
- ガムテープ
- マスキングテープ
- サランラップ
身近なものと電池にテープを貼るだけの作業で、電池は簡単に絶縁できるのですね。
テープを貼り付けるだけで、火災のような重大事故を防ぐことができるなら、やらない手はないですよね。
ですが、一つひとつの電池にテープを巻くのは少しめんどくさいですよね…。
頻繁に電池を使用するという場合は、専用の電池ケースがあると便利です!
オーディオファン 電池ケース 3点セット
収納ケースを使えば、電池をそのまま入れることができて簡単キレイに収納できます♪
オーディオファンの電池ケースは、プラスチック製で、単3や単4電池がそれぞれピッタリ収まるデザインになっています。
引き出しの中でコロコロ転がる電池が気になる!という方にも収納ケースはオススメです。
収納ケースを何個か用意して、使いかけ電池と未使用の電池を分けておくと整理もしやすいですね!
使いかけ電池の保管で火災!?捨て方にも注意で事故防止
使用済み電池によって実際に火災が起こった事例をご存じでしょうか?
火災が起こったの!?
2018年大阪府吹田市のホームセンターにて発生した火災は、使用済みのボタン電池が原因の可能性が高いとされています。
この火災は、ホームセンターがほぼ全焼するほどの規模でした。
使いかけ電池を保管する際にも、火災の危険は潜んでいます。
また、使いかけ電池は保管せずにそのまま捨ててしまうこともあるでしょう。
使用済み電池によって火災が起こるなら、使いかけ電池はなおさら危険!
使用済みまたは使いかけ電池を捨てる際に気を付けるべきことを、実際の事例とともに紹介していきます。
【実際の事例】使用済み電池の廃棄による火災
ボタン電池が大規模な火災を起こすなんて!
2018年大阪府吹田市のホームセンターにて、使用済みのボタン電池が原因とされる火災が発生しました。
身近な電池が火災の原因になっているという事実には驚きですね。
参考 日本経済新聞 廃棄の電池接触で出火か 大阪、ホームセンター火災
電池を捨てる際は、すべての電極にテープなどを貼り付けて絶縁するのが重要です!
【メーカーの見解】電池が出火原因になる可能性を紹介
ボタン電池を製造しているパナソニックは、電池が出火原因になる可能性があるとして、注意喚起を行っています。
パナソニックは、Webサイト上で「複数のボタン電池をごちゃ混ぜに保管していたら出火」した事例を紹介しています。
引用 Panasonic
- ボタン電池は導電物との保管によりショートしやすい
- ボタン電池は、下面の平らな部分と側面がプラス、上面の少し出た部分がマイナスという構造です。〈図1〉
ボタン電池が重なり合うと、一方の電池が導線として働き、電極がショートする危険性があります〈図2〉
※ショートとは、電気が決められた道順(回路)を通らずに近道をすること。
※ショートが起きると、大きな電流が流れ、電線の過熱や発火の原因になります。 - 参考 Panasonic
ボタン電池に関わらず、電池はしっかり絶縁しておくことが事故の防止に重要ですね!
保管する際は、電池同士がぶつかって発火が起こらないように十分気を付けましょう。
【正しい捨て方】電池の種類によって異なる
電池の捨て方は地域や電池の種類によって異なるため、注意が必要です。
電池の種類によっては、金属部分が他の電池や金属に触れるとショートして発熱、液漏れ、発火などの事故につながる恐れがあります。
電池ごとの捨て方もそれぞれ確認しましょう。
電池の捨て方一覧
乾電池 | コイン形リチウム乾電池 | ボタン電池 | 充電池(ニッケル水素電池) | |
---|---|---|---|---|
自治体の指示に従う | ○ | ○ | ― | ― |
ボタン電池回収缶 | ― | ― | ○ | ― |
充電池式電池リサイクルBOX | ― | ― | ― | ○ |
乾電池は自治体の指示に従い、ボタン電池や充電池は回収箱及びリサイクルボックスに入れましょう。
保管方法でも紹介したように、電池は電極にテープなどを貼り付けることで絶縁することができます。
特に、ボタン電池は下図のように全体をテープなどで覆って絶縁しましょう。
引用 一般社団法人 電池工業会
電池の正しい捨て方をマスターして、火災などの事故をしっかりと防止していきましょう!
まとめ
- 電池を保管する際のポイントは「適温10~25℃」「金属類と一緒にしない」「種類の異なる電池を一緒にしない」「絶縁する」の4つ
- 電池が液漏れした際は、失明や化学火傷の恐れがあるため、素手では絶対に触らない
- もしも電池内の液に触ってしまった場合は、大量の水で洗い流して病院へ行く
- 電池使用時のポイントは「種類の統一」「強い衝撃を与えない」「長期間機器に入れっぱなしにしない」「使用推奨期限の確認」の4つ
- 保管や廃棄の際には、セロハンテープやサランラップなどを電極に貼り付けて電池を絶縁する
- 電池の捨て方は、地域や電池の種類により異なるので、絶縁したうえで自治体の指示に従って廃棄またはリサイクルする
電池は、身近な存在でありながら、思っている以上に危険なものなのですね。
特に、火災の原因となっている「電池の捨て方」には注意が必要です!
セロハンテープなどで電極を覆っておけば、簡単に絶縁できて安全性がグッと増します。
電池の正しい使い方から、保管方法や捨て方に気を付けて、電池を安全に活用していきましょう!